旅の写真館 Vol8

 各地のローカル鉄道が次々に廃線、または廃線の危機に立っている。
 今年(2007年)も3月末をもって、宮城県のくりはら田園鉄道(石越〜細倉マインパーク)、茨城県の鹿島鉄道(石岡〜鉾田)、福岡県の西鉄宮地岳線(新宮〜津屋崎)が廃線となった。
 地域の高校生やお年寄りの足となるローカル鉄道の廃線は、「高校」を扱っている当サイトともまったく無関係な問題でもない。
 昨年(2006年)末に訪れた、くりはら田園鉄道の訪問記である。

 訪問した日は、東北地方を通過した低気圧の影響で強風が吹き荒れ、結果、新幹線が3時間も遅れ、在来線も無ダイヤ状態に陥った。
 東北新幹線のくりこま高原駅からタクシーで約15分で、くりはら田園鉄道の沢辺駅に着いた時はすでに陽が落ちた後。
 くりこま高原駅の人の多さに比べると、沢辺駅は人一人いない寂しさである。
 しかし、駅前から伸びる広い道は、鉄道が盛んだった往時を思い起こさせる。

 

 駅員さんに訪ねると、開業当初からのものだという駅舎。
 くりはら田園鉄道は、1918年に前身となる「栗原軌道」として創業、この沢辺駅は1921年に建てられた。
 90年近い年輪を刻んだ木造駅舎の中は、レトロの雰囲気を醸し出している。
 古い木の椅子、真ん中に置かれたストーブ、駅員さんが窓口で売る切符売り場etc・・・。
 なぜか、時間を忘れさせ、気持ちを落ち着かせることができるふしぎな空間である。 

 とはいえ、逆に言えばこのような古い施設を更新できないことは、経営は厳しいことを表している。
 車両は比較的新しく、座席には小さなテーブルまであるほどの立派な車両だが、私が乗った帰宅ラッシュの時間帯である夕方6時頃の列車でも、乗客はまさに数えるほど。そして、途中駅からついに乗客は私一人に。これでは廃止もやむを得ないと感じた。2007年3月末日、「くりでん」は90年の歴史に幕を閉じた・・・。


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